「万防」を接客向上のエンジンに [万引き防止.com]

 暑い!。蒸し暑い!寝苦しい!時によって雷鳴が轟く。食欲なし。旦那や子供がいる主婦は大変だ。自分も食欲がないだろうに、何にするか考えたり買物に行ったりしなければいけないことに同情する。子供はプールにも行きたがるだろう。兼業主婦が多くなったが大変だ。こういうことを思うことは依然は全くなかった。

 昔、男は家のことは何も考えず、目先の仕事だけやっていればよかった。それが勝者への道だった。しかし、時代が変わり、今では家のことは何も考えずに、というわけにもいかない。店舗の社長もそうだろう。自分の目先のことだけ考えていれば済む時代はなくなった。

 世の中には多くの様々な店舗があり、接客が仕事だとされている。本当にそうだろうか。店で客に接しているのはレジ掛りだけで、ほかに客に接している店員がいるだろうか。レジ掛りにしても心地好く接してくれる人は多くない。中には“なんだその態度は!こっちは客だぞ!”と文句の一つも付けたくなる人もいる。

 店舗の社長は、お客のことをどう思っているのだろうか。感謝の気持を持っているだろうか。持っているとしたら、社長の気持が店員を通して現れるはずである。お客に感謝する気持をもっていたら、いつでも感謝の気持の表し方をいつもいつも話しているはずだが…。話をしなくても背中を見せていれば、店員は同じ背中になる。堂々とした背中をしているだろうか。

 とにかく、接して気持のいい店員は少ない。これは社長の気持がそうだからであろう。汗を拭き拭き店に入ってくるお客一人一人に声を掛けているだろうか。“暑い中、有難うございます”と言われたら、お客の心に風鈴のように響くはず。レジが行列になることがあるが“お待たせして申し訳ありません”と列に向かってお詫びの一言を言う店員が見当たらない。この時、精算しないで帰ってしまおうかといういう気持になることがある。

 万引き防止に声掛けが有効だとされているが、確かにその通り。しかし、レジ掛りのほかに店員がいないのだから、声掛けなどされることがない。本屋では午前中、品出しなどで店員がいるが、それら店員はその仕事に夢中で、客に目もくれない。本屋での万引きは午前中も狙い目だと思う。

 どうしたら、来店してくれたお客に“暑い中、有難うございます”と言うことができるだろうか。社長には、このことを考えてもらいたい。声掛けができていないではないか。“考える”ことを部下に押し付けてはいけない。社長は思ったことを身を挺して実践することだ。そうすれば、それを見ている店員は自然と真似するようになる。そうしている社長がどれ程いるだろうか。店員が社長のお客を思う気持を真似できるようになるには時間はかかる。

  役に立つ教育は、時間がかかるのである。終末が近づいた今頃になって、昔の主婦の苦労がわかり感謝の念を伝えたくなった…。万引き防止も同じ。万引きが防げるようになるには時間がかかる。長い教育期間が必要である。それは社長の、幹部の、店員の人間教育から始まるからである。

 社長の、幹部の、店員の人間教育なくして万引きはなくせない。気象庁の横山博予報課長は28日午後0時半からの記者会見で「山口県と島根県ではこれまでに経験のないような大雨になっている。命を守るための行動を今すぐ取ってほしい」と呼びかけた。万引きも同じである。小中学校の生徒に“万引きは犯罪です”などと呼びかけさせる前に、店舗が自らの“隙”を反省し行動することだ。今は命がけの行動のカケラも見られない。万引きによって店が廃業になる可能性もあるのに…。

 自公政治と庶民の暮らしのねじれがますます酷くなりそうで。万引き・内引き、レジ狙い強盗、路上強盗、ひったくりがますます増えることになるのは必至の勢い。とにかく、「万防」を接客向上のエンジンにしてもらいたい。万引き防止とお客が喜ぶ店とはじつは同じであることをわかってほしいと思う。 

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