万引き犯に狙われる書店の隙-その1~ [万引き防止.com]]

 特に万引きが心配される店舗があります。書店、ドラッグストア、スーパー、リサイクルショップなどです。今回は特に書店に焦点を当てて問題点を俎上に乗せましょう。

 書店は減り続けています。01年に20,939店あったのが、昨年5月1日現在では15,061店にまで減っています(アルメディア調査)。向こう10年間では1万店を切るとさえ予想されています。‘紙の本は30年後にはほぼ100%なくなる’という大手企業の社長もいます(出展:あんぽん 孫正義伝/佐野眞一著/小学館)。

 25日に公表された出版科学研究所によれば、昨年の書籍・雑誌の推定販売額(電子書籍を除く)は前年比3.8%減の1兆8,042億円で、7年連続で前年を下回ったということです。

 特に雑誌は前年比6.6%減の9,844億円と過去最大の落ち込みとなったとのこと。3・11震災と節電の影響で娯楽・レジャー誌の部数が減ったことに加え、スマートフォンの普及で若者の雑誌離れが加速したと見られるということです。雑誌の販売額は統計が始まった1950年から増え続け、97年には1兆5,644億円をマークしたものです。その後、インターネットの普及で減少に転じ14年連続で前年を下回っています。書籍の販売額は8,1988億円で前年比0.2%減。

 一方、カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)は去る16日、同社の運営する「TSUTAYA(つたや)」「蔦屋書店」のうち、書籍・雑誌を取り扱う「TSUTAYA BOOKS」の昨年1~12月までの全店舗の販売額が1,024億3,350万円(前年比106%)となり、過去最高の販売額を更新したと発表しました。

 年間販売額が過去最高を更新したのは、カタログ在庫や雑誌の定期購読を強化したことや、「Tポイント」を活用した「メール販促」や「POS クーポン」など3,850万人のT会員に向けた「本を読むきっかけ作り」を行ってきたことが挙げられています。また、各地の有力書店が「TSUTAYA BOOK NETWORK」に加盟したことで、2010年12月末の TSUTAYA BOOKS の店舗数が前年末の625店舗から比べ39店舗増え、昨年12月に664店舗に拡大したことも一つの要因として挙げられるということです。

 「ヴィレッジヴァンガード」は、新刊やベストセラーに頼らず、雑貨やCD・DVDなども売って売り上げが好調です。新刊書店の中にもCD・DVDのほかに中古本や雑貨などを扱う書店は増えていますが…。「ヴィレッジヴァンガード」は業態は異なりますが総合ディスカウントストア「ドン・キホーテ」と似たような店内の雰囲気です。若者の好みに合わせたような…。

 一部の書店はそれなりに努力、工夫しているのですが、大方の書店はお客のことなど構っていません。店員に声をかけられたお客がいるでしょうか。ほとんどいないと思います。店員はほとんど見当たりませんし、特に店員は午前の時間帯は品出しに夢中でお客に目もくれません。これでは万引きされます。

 とにかくお客の少ない時間帯は、店員はほとんどいません。極端なのは夜間です。来店客が少ないために、1フロアー当たり1人の店員さえ配置されていません。人時管理に基づく‘効率経営’のためです。

 書店経営の万引き防止の実態は、万引きなどどうでもいいというような有様です。万引き被害や売上減少対策として扱い商品を増やしカバーしようとしています。店員がほとんど見当たらないまま扱い商品を増やしたら、万引きされる商品を増やすだけです。

 それをなくすために従業員教育を徹底し、私の研修を受け、『万引き未然防止システム』を導入すれば成果は上がりますが…。

 英国の教育学者ウィリアム・アーサー・ワード(1812~1882年)に次のように言っています。
  凡庸な教師は、ただしゃべる
  少しましな教師は、理解させようと努める
  優れた教師は、自らやってみせる
  本当に優れた教師は、心に火をつける

 教師を社長、あるいはスーパーバイザー、ブロックリーダー、エリアマネージャーといった幹部に置き換えてみてください。店員の‘心に火をつける’ような社長、幹部がいるでしょうか。私は、そういう人たちの心に火をつけるように心掛けていますが、まだまだその域に達していません。次回は書店の具体的な‘隙’を書きましょう。=続く 

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