社会安全フォーラムの開催について [警察庁]

近年めざましい発展を遂げている情報通信ネットワークの中でも、とりわけインターネットは、国民生活や社会経済活動に不可欠な社会基盤として定着し、今や、サイバー空間は国民の日常生活の一部となっています。その一方で、インターネットバンキングに係る不正送金事犯等のサイバー犯罪が多発しているほか、重要インフラの基幹システムを機能不全に陥れ、社会の機能を麻痺させるサイバーテロや情報通信技術を用いて政府機関や先端技術を有する企業から機密情報を窃取するサイバーインテリジェンスといったサイバー攻撃が世界的規模で発生するなど、サイバー空間における脅威は深刻化し、国民の不安感も高まっている状況にあります。
 このような中、警察では、捜査と被害防止の両面から的確な対策を推進しているところでありますが、とりわけ、被害防止に当たっては、官民の連携が欠かせないと考えます。現在、平成26年に発足したJC3を中心に諸対策を講じているところでありますが、更に効果的な被害防止を図るためには、受動的な対策にとどまらず、よりプロアクティブな対策が求められると考えます。
 特に、ボットネットが犯罪インフラとしてインターネットバンキングに係る不正送金事犯等に利用される中、これを崩壊させるテイクダウン作戦は、有効な手段と考えられますが、これまでにも我が国が参加した事例はあるものの、現状では、受動的な側面が否定できず、対策が後手に回っていると言わざるを得ない状況です。
 こうした実情を踏まえ、今後、サイバー空間における脅威に対し、包括的・継続的な対策をとっていくためにも、プロアクティブな対策の導入は不可欠であると考えます。
 そこで、本フォーラムでは、積極的なボットネット対策を行っているドイツ及びアメリカにおける最新の実情や対策、実際の作戦等について認識を深めるとともに、我が国におけるサイバー犯罪に係る被害防止対策の現状と課題を把握し、法的観点をも踏まえた検討を加えつつ、プロアクティブな対策に向け、議論を深めることを目的として開催するものです。
 つきましては、多数の皆様の御参加を賜りますよう御案内申し上げます。

http://www.npa.go.jp/keidai/forum/9-25forum.htm

error: Content is protected !!
上部へスクロール