CPU間の大容量データ伝送に向けてシリコン集積光送信器を開発 [富士通研究所]

株式会社富士通研究所は、CPU間での大容量データ伝送を実現するために必要となる、光送受信器用のシリコン集積光送信器を開発しました。

CPU近傍に設置される光送信器に搭載される光源と、光源から発せられた光に情報を乗せる光変調器はCPUからの発熱により温度変化の影響を大きく受けるため、それぞれの動作波長を常に一致させるための温度制御が不可欠でした。そこで、温度制御を不要とする構造を考案し、光源と光変調器のそれぞれに本構造を採用することで、温度特性が一致することをこれまで実証してきました。今回、本構造を採用した光源と変調器を同一シリコン上に集積した光送信器を試作し、25℃から60℃の範囲で毎秒10ギガビットの光変調信号が得られることを実証しました。また、光送信器全体の消費電力を従来に比べ約50%削減しました。

今回開発した技術により、低消費電力な光送受信器をCPUパッケージに搭載することが可能になります。大容量データ伝送が必要とされる将来のエクサフロップス級スパコンやハイエンドサーバなどへの適用により、超高速コンピュータの実現が期待されます。

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