東太平洋中央海膨(中央海嶺)下部地殻からの初生層状はんれい岩採取に世界で初めて成功 [海洋研究開発機構]

独立行政法人海洋研究開発機構(理事長 平 朝彦)地球内部ダイナミクス領域の阿部なつ江技術研究副主幹、北海道大学の前田仁一郎准教授およびピトン マリ助教、秋田大学の星出隆志助教、金沢大学の博士研究員町澄秋および博士課程後期大学院生秋澤紀克、岡山大学の野坂俊夫准教授らは、ビクトリア大学のギリス キャサリン博士とヒューストン大学のスノー ジョナサン教授の共同首席によって実施された統合国際深海掘削計画(IODP)における米国科学掘削船ジョイデスレゾリューション号による第345次掘削航海(既報:平成24年12月11日)において、ガラパゴス諸島沖の東太平洋中央海膨近傍のヘスディープ海盆(図1:地図)にて、海洋下部地殻の掘削を行いました。

本掘削航海において、地球の海洋地殻下部を構成すると考えられている層状はんれい岩を、海洋底下の深部から世界で初めて採取することに成功しました。また、そのはんれい岩の構成鉱物と全岩化学組成の検討から、同試料が、海洋マントル最上部で形成された初生マグマと、また地殻最下部で分化したマグマの複数のマグマが混合して出来ていることが明らかになりました。このことは、層状はんれい岩から構成されている海洋地殻下部において活発なマグマの混合作用が起きていることを示しています。

http://www.jamstec.go.jp/j/about/press_release/20131202/

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