アミロイドペプチドを酸化することで凝集性と神経毒性を抑える [JST]

JST 課題達成型基礎研究の一環として、東京大学 大学院薬学系研究科 金井 求 教授、相馬 洋平 特任研究員(グループリーダー)、谷口 敦彦 特任研究員らの研究グループは、アルツハイマー病の発症に関与するとされるアミロイドβペプチド(Aβ)のみを選択的に酸化注1)する光触媒注2)(ビタミンB2とペプチドの複合体)を開発し、Aβの凝集注3)性および神経毒性を抑えることに成功しました。

アルツハイマー病の発症には、Aβの凝集体による神経毒性が関与していると考えられています。そのため、Aβを標的とした治療法の開発が盛んに進められてきました。しかし、アルツハイマー病はいまだ根治に至っておらず、病気の克服には新しい治療法の開発が望まれています。

本研究グループは、Aβそのものを変化させることで神経毒性が抑えられるのではないかと考え、光に反応するビタミンB2とペプチドを結合させた新たな光触媒を開発しました。この光触媒によってAβを選択的に酸化することに成功し、酸化されたAβは顕著に低い凝集性および神経毒性を示すことが明らかになりました。

http://www.jst.go.jp/pr/announce/20131205-2/index.html

 

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