貯蔵された記憶を可視化・消去する新技術を開発 [科学技術振興機構]

大脳皮質の数百億もの神経細胞はシナプス注1)を介して情報をやり取りしており、特にグルタミン酸作動性シナプスの多くは樹状突起スパイン注1)という小突起構造上に形成されます。スパインは記憶・学習に応じて新生・増大し、それに伴いシナプスの伝達効率が変化するので、脳の記憶素子と考えられてきました。しかし、記憶の獲得時に、実際に使われている多数の記憶素子の分布を同定し、実際の記憶への関与を検証する方法はありませんでした。今回、東京大学 大学院医学系研究科 附属疾患生命工学センター 構造生理学部門の林(高木) 朗子 特任講師、河西 春郎 教授らの研究グループは、学習・記憶獲得に伴いスパインが新生・増大することに注目し、これらのスパインを特異的に標識し、尚且つ、青色光を照射することで標識されたスパインを小さくするプローブ(記憶プローブ、図A)を開発しました。

http://www.jst.go.jp/pr/announce/20150910/index.html

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