幾何学の定理を活用したものづくり [科学技術振興機構]

東京大学 大学院工学系研究科の藤田 誠 教授らの研究グループは、3次元空間に課される多面体としての制約注1)を化学分子の合成指針として活用し、一見不可能とも思える多数成分からの巨大球状構造の自己集合をこれまでに達成してきました。今回、分子のわずかな「たわみ」注2)までも構成成分の分子設計注3)に取り入れることで、100成分にも及ぶ多数成分の集合挙動を高度に制御することに成功し、アルキメデスの多面体注4)のひとつである「二十・十二面体」型の構造を持つ、新しい分子を狙い通りに合成することに成功しました。直径8ナノメートルを超える前人未踏の巨大中空球状構造は、従来存在しなかった新しいカテゴリーの物質であり、学術的にも、新しいナノ空間の創出を期待させる独創性の高い研究成果です。

http://www.jst.go.jp/pr/announce/20160708/index.html

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