時代の証言者たち②(第2巻) -戦後80 年、国を守る情熱の軌跡 自衛隊創設期の証言- (全3巻 紙版 限定発行)

本書は、戦後日本の防衛を担う自衛隊の創設期に焦点を当てた証言集である。終戦直後の混乱と困難の中、祖国防衛への使命感を胸に秘めた若者たちが、全く新しい組織として誕生した自衛隊に集結した。彼らの多くは、その後半世紀以上にわたり、日本の平和と安全の確保に人生を捧げることとなる。
本書の基となるのは、約10 年前に月刊セキュリティ研究の連載「戦後70年、時代の証言者たち」に掲載されたインタビューである。防衛庁(現防衛省)および陸・海・空自衛隊で指揮官として従事した方々の生の声を、現代に伝えるべく今回の再編集に至った。特に防衛大学校第1 期生から第4 期生までの卒業生に焦点を当て、創設期の自衛隊が直面した課題や、それを乗り越えていった過程を克明に記録している。
戦後80 年を経た現在、我が国を取り巻く安全保障環境は一層複雑化している。自衛隊創設期の先人たちが、いかにして困難を克服し、今日の自衛隊の礎を築いていったのか。その知恵と経験は、現代の我々が直面する課題を解決する上で、貴重な示唆を与えてくれるはずである。