固体記憶媒体SSDメモリーに関する3つの革新的新技術を開発、家電の超小型化へ [JST]

科学技術振興機構

JST 課題達成型基礎研究の一環として、東京大学 大学院工学系研究科の竹内 健 准教授、慶應義塾大学 理工学部の黒田 忠広 教授と石黒 仁揮(イシクロ ヒロキ) 准教授らの研究チームは、非接触型の固体記憶媒体ソリッド・ステート・ドライブ(SSD)メモリーの研究開発において、キー技術である1)高信頼メモリーシステム、2)ワイヤレス通信システム、3)ワイヤレス給電システムの最先端研究を進めてきました。

同チームは、今回、1)フラッシュメモリーの寿命を最大10倍(実験値)に延ばすことができる誤り訂正回路、2)メモリーモジュールを回路基板に載せるだけでプロセッサーと双方向通信できる世界最高速(1ピン当たり毎秒7ギガビット)の非接触メモリーシステム、3)最大0.52Wの電力を数マイクロ秒の応答速度(従来比2桁高速化)で伝送できる非接触給電システムの3つの革新的新技術を開発しました。これらの研究成果である技術を統合することにより、128ギガビット以上の大容量ワイヤレスSSDメモリー製作が可能となるため、データーセンターでは従来のハードディスクからSSDメモリーへの置き換えにより処理速度の10倍高速化、消費電力半減化が可能になるほか、世界市場1兆円規模のメモリーモジュールビジネスに大きな経済効果をもたらす可能性があります。同技術はまた、将来、小型バッテリーフリーの大容量メモリーカードを実現する際にも鍵となる革新技術としても期待されます。

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