川崎病の発症に関わる3つの遺伝子領域を新たに発見 [理化学研究所]

独立行政法人理化学研究所

独立行政法人理化学研究所(野依良治理事長)は、日本人集団を対象に、川崎病に関するゲノムワイド関連解析(GWAS)を行い、発症に関わる3つの遺伝子領域を新たに発見しました。これは、理研ゲノム医科学研究センター(久保充明センター長代行)循環器疾患研究チームの田中敏博チームリーダー(副センター長兼務)、尾内善広客員研究員を中心とする多施設共同研究による成果です。

川崎病は、乳幼児を中心に発症する原因不明の発熱性疾患で、1967年に日本赤十字社医療センター小児科医の川崎富作博士(現日本川崎病研究センター理事長)によって、初めて報告されました。大半が自然に治癒しますが、心臓の冠状動脈瘤(りゅう)などの合併症が生じることがあり、先進国における小児の後天性心疾患の最大の原因にもなっています。

川崎病は東アジア人に多いことや、家族内での発症が多いことなどから、遺伝的要因が関与していると考えられています。実際に研究グループらは、2007年にITPKC遺伝子、2010年にCASP3遺伝子が川崎病に関わっていることを発見しました。

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