新しい結合の形成を伴う固体のスピンクロスオーバー現象を観測 [物質・材料研究機構]

国立研究開発法人物質・材料研究機構 機能性材料研究拠点の辻本吉廣主任研究員、広島大学大学院理学研究科の石松直樹助教、高輝度光科学研究センターの水牧仁一朗副主幹研究員、河村直己副主幹研究員、日本大学文理学部の川上隆輝准教授らの共同研究グループは、合成が困難であったコバルト酸フッ化物を材料設計および高圧合成法によって作製することにより、圧力でコバルトの高スピン状態が低スピン状態へ転移するスピンクロスオーバー現象を観測しました。さらに、この現象が結合の強い固体でありながら、コバルトイオンとフッ素イオンの間に新しい結合の形成を伴う新規な機構で発現することを明らかにしました。有機分子を含まない固体ではスピンクロスオーバー現象の観測は例が少なく、本成果は、安定性と耐久性に優れた固体のスピンクロスオーバーの設計指針を与え、圧力センサーやメモリーの実用材料としての活用が期待されます。

http://www.nims.go.jp/news/press/2016/11/201611152.html

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